■ねんきん特別便、その2 - 実は誰のものか分かっているじゃないか -

「ねんきん特別便」が来たので、訂正を行うために社会保険事務所に行ってきました。
わざわざ行かなくても、修正点を記載して返送すればよいのでは? という意見もごもっとです。でも、それはちゃんと勤務していた期間がはっきりしている、年金の加入期間が分かっている場合の話で、記憶が定かでない場合には社会保険事務所に行って確認するのが無難でしょう。
結局、わからないから「ねんきん特別便」が来た人で訂正が必要なのに「訂正は不要」としてしまった人が8割になってしまったのでしょう。

ということで、社会保険事務所に行かなければなりませんが、地元の市には社会保険事務所はありません。つまり、隣の市まで行かなければいけません。それも、街の外れにある上に大変混雑する交差点にあります(笑)


社会保険事務所に入ると「ねんきん相談」の文字が。また、職員の態度が異様に低姿勢というか丁寧で気が引けます。他の役所でも、ここまで低姿勢なのは見たことがありません。
松本の社会保険事務所の場合は入ってすぐに案内があり、二階に行って札をもらって奥の会議室に行ってください、とのこと。早速、二階に行くと、またまた低姿勢な職員が。
もらった番号札は43番。これは単純に訪問した人数となっているようで午後3時で43なら一日あたりとしては60人くらいでしょうか。椅子はたくさん用意されていましたが、私も含めて3人しか待つ人がいませんでした。また、処理が早いため、持って行った本を開くこともなく呼ばれてしまいました。

「ねんきん特別便が来たんですが。で、厚生年金ごっそり抜けているんですけど」

ということで、必要な書類に住所と名前を記入します。



そうこうするうちに職員の女性が抜けている年金をチェックしに行きます。結構時間がかかるのでは?と思っていたら異様に早い。2分ほどで、もう全部持ってきたではありませんか。
宙に浮いた年金と言われ、誰のものか分からないとされてきた5000万件(3月時点では、そのうち4割が不明)ですが、この素早さからすると実際には「誰のものかは分かっているけど確実ではない年金」のような感じです。が、氏名と生年月日でチェックしているにもかかわらず、なぜ私の厚生年金が抜けていて、別になってしまっていたのか。名寄せして統合したのではないのでしょうか? 結局、統合されていないということなんでしょうか。
ということで、抜けている厚生年金は3つありましたが、最初の1つをのぞいて紙に記述しました。すると、職員が「×××会社のは?」と確認してきました。結局のところ、全部分かっているけど確認したいだけなのでは?という感じです。




抜けている厚生年金を全部記入した後に、共済年金とかはどうなんですか?と聞いたら共済年金は、うちでは把握していないとのこと。でも、訂正記入欄には共済年金の文字があります。う〜ん、社会保険庁は何をどこまで、どの程度把握しているのか謎です。


何にせよ、訂正は終わりました。出向いて10〜15分で終了しました。でも、名字の読み方が間違えられていたりすれば時間かかったかもしれません。特に私の名字は社会保険庁のコンピューターでは入力不能なため、登録はカタカナで行われています。ところが、同じ地域に全く同じ名前の人がいます。名前と生年月日だけの照合では少し不安です(まあ、実際には同名の場合は住所で照合するのでしょうけど。ただ、やはり同じ地域で隣同士で同姓同名がいますから微妙なところです)。それよりも、今後年金がうまく運用されていくことができるかどうかが分かりません。

年金支払い対象者になってから一度でも引っ越した人、結婚して名字が変わってしまった人、一度でも転職した人、コンピューターで管理できない名字や名前の人は、記録が正しくない可能性があるでしょう。となると、相当数の訂正が必要なわけで、それが5000万件ということになったと。

「ねんきん特別便」が届いていない人は、確認のため社会保険事務所とかに行って確認した方がよいでしょう。
ただ、結局支払っても将来年金がどうなるかは分かりませんから、実質的に貧乏人だと頑張って支払っても社会保険庁や官僚に貢ぐだけで、今の生活が貧しくなって首を絞めてしまうだけかもしれません(私の場合は給与の1割が国民年金で消える)。今の時代、水戸黄門様はいませんから、ただ「大黒屋」や「越後屋」に取られるだけの世界なんでしょうか。

(まだ、つづく)