「Story of Pendant」



◆他誌に写真は掲載されたのに

 他誌に写真は掲載されたのに掲載されなかった、幻の作品です。これもEyelarthに続く映像作品(?)で、前よりはわかりやすい話に、そして身近な話になっています。前作のEyelarthの話がわかりにくい、というのもあって今回は物語を重視する事になりました。そのかわり時間的に長くなり、容量的な問題もあって動画部分は少なくなってしまっています。



◆受験戦争と就職

 現代に生きるほとんどの人は、この「受験戦争」「就職」という2つの壁を乗り越えなければなりません。もっと、のんびりした時代に生まれたかったな、と思ってみても時間の流れは一方向のようですし、タイムマシンもありませんので、このまま時代の流れにそって生きていく事になります。  私はすでに受験戦争、就職は終えてしまった身ですが、どちらもいい思い出はありません。多分、多くの人がそうであるように、苦痛でしかありませんでした。受験戦争においまくられ、それが終わって一息ついて見ると「はて、なんでこんなにしてまで、やらなきゃいかんのだ?」という疑問を持つ人もいるでしょう。
 このStory of Pendantは、今の就職難の時代にあわせたわけではありませんが、就職試験に何回か落ちてしまった、そんな女の子のお話しです。受験戦争と就職とも、ひっくるめていますし、わざわざ設定も日本に似ている外国、そんな国にしてあります。



◆拾ったペンダントと、その役目

 ドラえもんなど、主人公を助けるのは、何かしら人間と似たものか、動くものである事が多いようです。もし、就職に困っている女の子の前にドラえもんが、あらわれたら多分簡単に、望みはかなえられるでしょう(多少のおせっかい話はあるかもしれませんが)。同様に他のお助けキャラも、そのような役目をおっています。数あるマンガ本やアニメをみても、それは同じでしょう。
 とある国の、就職できずに悩んでいる女の子が森で拾ったのは、ペンダントでした。ただ、他のペンダントと違うのは意思を持っている事。物を動かしたりする力はペンダントにありますが、それらは決して彼女の就職を助けるものでもなく、逆に世話をやくだけのもの。世話をやかれるのも当然で彼女は、何事も積極的にやろうという意気がないのですから。



◆自分の力で

 彼女が拾ったペンダントは、意思を持っていたというよりも「内面の鏡」でした。自分が役に立たないのではなく、自分がやろうとしないから役にたたない・・・。少しだけ成長した彼女はペンダントを元の森の小枝にかけて別れていきます。
 他人からとやかく言われてやる事は、あまり面白くありませんが、自分からやろうと試みたことは面白いものです。他人が見たり聞いたりしたら、笑ってしまうような趣味であっても、自分が面白いと思ったなら、そのまま続けましょう。さらに、面白いものが見えてくるかもしれません。
 結局、他人の力ではなく自分がやらないと駄目じゃないでしょうか?






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Update : 1996/03/10, 2003/11/20