| 中島 雅子 | 第2回 最優秀作品 | ペルセウス座流星群の星流れとほき過去世の水音きこゆ |
| 佐藤 浪江 | 第2回 優秀作品 | 木犀の花のこぼるる木下闇ゆらりと猫が立ちあがりたり |
| 南 哲夫 | 第2回 優秀作品 | 四十年間われにサラリー得さしめて縁の失せたる鹿角の印 |
| 大田 美和 | 第2回 優秀作品 | 木漏れ日に濡れたる君にくちづける今朝は世界ができて七日め |
| 太田 末松 | 第2回 佳作 | 方船曳きて七十尺の井の底ひ浚ひつつ噴く白玉の水 |
| 佐藤 公男 | 第2回 佳作 | 他国より嫁ぎ来し娘が母国語に唄うときあり夕迫る野に |
| 福寄 寛 | 第2回 佳作 | 草蛍息づくごとく火ともせば夕暗がりに水匂ふなり |
| 藤井 利雄 | 第2回 佳作 | 梅雨の田に群れて漁れる白鷺の大なるは広き縄張りを持つ |
| 矢島 ゆき | 第2回 佳作 | かすかなる潮の香われは放ちをり海より帰る列車に乗れば |
| 阿部 俊子 | 第2回 入選 | 夏萩のしないてあかき花こぼす天竜川に太虹かかる |
| 池田 智恵子 | 第2回 入選 | ハワイ時間きざむ時計をそのままに子の嫁ぎたる日よりわが待つ |
| 石川 路子 | 第2回 入選 | 十一分の壁を破れぬランナーの歪める顔を執拗に写す |
| 上條 孝子 | 第2回 入選 | 地響をたて倒されし一瞬を落葉松は香を著く放てり |
| 須田 通子 | 第2回 入選 | 様々に雨の舗道に散り映えるマンションの灯を車が轢きぬ |
| 沼田 雅子 | 第2回 入選 | 鳴る砂は骨より白し玉砕の島の渚はつつしみて踏む |
| 長谷川 郁枝 | 第2回 入選 | 水音のきびしき山の鉄梯子緊張の声夫とかけ合ふ |
| 林 逸平 | 第2回 入選 | ボルネオの死の行軍に生き抜きし我が痩身も古稀に近づき |
| 本田 昌子 | 第2回 入選 | 「じゃりたちに負けてたまるか」という声におびゆる同じ教師のわれが |
| 大伴 拓 | 第2回 入選 | 休耕の深田の水に甦り蛍は過疎の山峡をとぶ |