入賞作品一覧



松田 衣恵 第7回 最優秀作品 語り継ぐ戦争の日々をメモにとる孫には歴史我には事実
横尾 貞吉 第7回 特別賞 揺れ靡く昆布は青くかがやきて海の底まで梅雨明けにけり
岩波 俊雄 第7回 優秀作品 ていねんとふ自由を沢の残雪をもろ手にす掬う万緑の中
山梨 美恵子 第7回 優秀作品 片麻痺の湯上りに拭く夫の背の右に曲りし骨をなぞりぬ
荒井 利雄 第7回 佳作 暑かりし一日の火照りかかがやきて一茶の蔵の上雲がゆく
浦川 としえ 第7回 佳作 荒波に研がかれてまろき神島の渚の小石手に拾ひたり
可知 貴子 第7回 佳作 ひとときの夕映え赤く華やかにビルのガラスの中に昏れゆく
武井 美知子 第7回 佳作 昂りてもの言う女の持つ団扇次第にうごき烈しくなれり
若林 友江 第7回 佳作 諍ひの後の気まづく居る我と夫を見くらべ猫小さく鳴く
宗実 綱之 第7回 入選 足萎えの吾が窓に射す秋陽ざし今日はベッドの半ばを占めぬ
安田 多加子 第7回 入選 地球儀の海に連なる日本を恐竜だねと孫のいひたり
市川 静代 第7回 入選 スパンコールの水着のマネキン佇つ売場きらきらとして海原遠し
岩本 ハルエ 第7回 入選 それぞれの持ち筋終へて寄りきたる頭ふれつつ田隅植ゑ終ふ
大谷 麗子 第7回 入選 貰ひたる産みたて卵の温もりを双手に包み野道を帰る
角谷 春蔵 第7回 入選 工場を売りし未練は忘れしに昨夜も夢にて旋盤使ふ
菊池 唯子 第7回 入選 思い出は樹木のように立っているその時が来て葉を落としても
倉科 美恵子 第7回 入選 抱く女も抱かるる児も痩せ細り虚ろなる眼ぞソマリアの飢餓
滝沢 澄江 第7回 入選 腰を病む母の足もと振り返りふりかへりして父は歩める
藤森 勢津子 第7回 入選 勉強は嫌ひと言ふ子が描きてゐる画用紙いっぱいの大き向日葵