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祖母織りて母の遺せしふとんなれど初野良の今宵羽根ぶとんに替ふ おぼつかなき足どりをもて田植するわれに夕日は光り投げかく 国生みの神の伝説ききにつつ潮の香しるき淡路を渡る 誰に酌すと言ふにあらねど旅に酔ひ名に酔ひて買ふ「縁喜」なる酒 山菜を渓流釣りをと山奥へ獣の領域侵す人間 ピカソ展の長蛇の列の最後尾に立ちて来し意義揺らぎて帰る 昨夜降りし雨にましし田の植ゑ直しする見舞いきて カワズ鳴き心地良き風受けながら健康維持にウォーキングす 五月雨の晴れて清しきこの朝鶯の声谷間にひヾく 常念の雪もとけて青き肌仰ぎつつゆく詩歌の旅は 青葉濃き小鳥さえずる小坂田にカチンとひびくマレットの音 道すがらのうぜんかづらの伸びゆくを週に一度見つつゆめはふくらむ 春巡れば黒土招く菜園に瓜茄子苗を植えてくつろぐ すみ流しとう若草色の訪問着友は華麗に装いて来つ(きもの園遊会にて) アカシヤの花ちる頃の山の駅旅をかさねて会津の里え 黒がよくあいたる君ゆきてすきだといヽし花卯つぎ咲く 犬がゐて幼らがゐて啼くひばりそよろ風る午後の公園 芦ノ牧に集い来たりしフォーラムの歌友の出会いに夕餉の湧く 実知らずの柿の実のなるくにを行くむかしいくさのありしそのくに 思い出多き城址に見る花はこの花あの花ふるさとの花 大内宿守り行き行く人々の訛りもやさし地場ものを売る ストレスのいっぱい溜まる我が職場空の果てまで続ける鉄路 車中より景色ながめてづくり外野の声にまどわされつつ 塩尻の短歌フォーラム来し友とえにしの芽生ゆ会津の里に 菓子を手に短歌考える座敷にて瞳に映える車窓の景色 会津路へ友を誘いてゆく旅の走る畳に学びつつ カモミールティーほのかにかおりどこまでも優しくなってゆくような朝 もろ共にお座敷列車にくつろぎつつ山又山は初夏がいっぱい ウクレレに{ブルーハワイ}をくり返し夢に泳がん常夏の海 白虎隊訪ひたき里への旅列車歌友に囲まれ心ゆれつつ 麦秋の穂波の風に唄ひみるかーごめかごめ誰ーれもをらず 歌仲間お座敷列車に揺られつつゆれつつぞ行く会津若松 スーパーに二個百円のレタスあり圃場廃棄の放送流る 未だ見ぬ歌人住まふ福島はあくがれの国心おどらす はにかみて嫁の渡すプレゼント五月の部屋に白ばら匂ふ その昔世にも名高き鶴ヶ城歌詠む人も城吹く風も 観る人の皆足留むるそれぞれに個性のひかる墨魂の冴え 歌詠まむ縁に訪ひゆく奥州路みどりの中をひたすら揺れて 一週間の留守をなししが帰り来れば庭につつじの朱まっ盛り をば捨てのスイッチバックの歌列車娘心にもどりし若葉 万葉の世へと心をはこばせてえごの木静かに芽吹き初めたり 水無月の陽ざしはフッレッシュ新津へと御座敷列と共に揺れつつ 去年の夏君より賜びしすずらんを一輪咲かせてわが相聞歌 酔へば詠むみ心ゆられてゆらゆらと会津若松へお座敷列車 思ひ出の桜が今年も咲きました帰らぬ人へ書く花だより たれにさすとと言ふにあらねど旅に酔ひ名に酔ひて買ふえんぎなる酒 北へ行く歌の列車にゆられをりひとり見てゐる梅雨晴れの空 窓の外にぱっと開けたるうば捨ての川に添ひゆくお座敷列車 行く先は会津若松笛高く鳴らしつつゆけ吾が歌列車 夏が来る青葉がゆれてわが揺れてうたを追ひつつ北へ行く旅 |
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